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カレー大百科

カレーの歴史

カレーの歴史

カレーといえば、インド料理。

最近では、インド料理のお店も増え、インド料理のカレーを食べたことのある方も多いのではないでしょうか?
食べたことのある方はご存知だと思われますが、インド料理のカレーのおいしさは、日本のカレーのおいしさとはちょっと違います。なぜインドのカレーと日本のカレーは違うのでしょう?
こちらでは、インドで生まれたカレーが日本に来るまで、そして日本で「国民食」といわれるまでに人気を得た理由をご説明します。

カレーの発祥地インド

カレーの発祥地インド カレーの発祥といえばインド。
しかし、インドにはいわゆる日本のカレーにあたる食べ物はありません。皆さんもご存知の通り、インドにはスパイスをたくさん使った料理やスープがあり、そのいくつかはカレーに似た味をしていますが、あくまでそれは別の名前の違う料理。
その起源は定かではありませんが、今から5,000年以上前にインドで生まれた医学「アーユルヴェーダ」にはスパイスを使った食事の指南が見られます。
つまり、インドでは5,000年以上も前からスパイスを多用した料理を作ってきたと言えるのです。

長い歴史を持つインド料理において、スパイスはいわば日本人の醤油や味噌のようなもの。
日本で、醤油料理や味噌料理といった言い方をしないように、インドにはスパイス料理やカレーといったひとくくりの言葉はないのです。

では、なぜカレーの発祥はインドなのでしょうか?
その答えは、意外にもイギリスにあったのです。


イギリス人とカレーパウダーの発明

「カレー」という言葉がはじめて使われだしたのは、実は16世紀から17世紀。
大航海時代が開け、オランダやスペイン、イギリスがスパイスを求めてインドやアジアにやってきた頃の報告書の中に「カリ」という言葉があります。

インドやアジアを訪れ、現地の香辛料をたっぷり使った料理を食べた西洋の船乗りたちは、ヨーロッパにその料理を報告しました。そのときに、使われたのが「カリ」や「カリール」という言葉。
「カリ」はタミル語で「おかず」や「スープをかけたご飯」を表す言葉でしたが、ヨーロッパに報告される際に、スパイスを使ったインドやアジアの料理=「カリ」と認識されてしまったようです。その「カリ」がなまって「カレー」になり、イギリスに定着したのが「カレー」という言葉のはじまりと考えられています。

その後、インドに貿易の拠点である「東インド会社」を作ったイギリスは、インドでの植民地政策をすすめました。 1772年、東インド会社の社員であり、後にインド初代総統となったヘイスティングという人物が、イギリスにミックスしたスパイスを持ち込みました。
しかし、長年スパイスに親しんだインド人とは違い、イギリス人にとってスパイスを調合して料理を作るという作業は、大変難しいことでした。
そこで、現在でも有名なカレーパウダーメーカーC&B社が、誰でも使えるように一定量のスパイスを混ぜ合わせた即席のカレーパウダーを発明。イギリスで大ヒットしました。
これが世界初のカレー粉「C&Bカレーパウダー」です。


日本のカレーは海軍が作った?

日本のカレーは海軍が作った? 日本にカレーが入ってきたのは、幕末から明治にかけての時代。
日米友好通商条約が結ばれ、日本に西洋の商人たちが入ってくると、彼らの使用人などを通じてイギリス式のカレーが日本に伝えられました。 日本で初めてカレーライスの作り方を紹介した本は、「西洋料理通」「西洋料理指南」の2冊で牛肉や鶏、海老、鯛、牡蛎、蛙などを使ったカレーを紹介しています。
明治中期に入ると、洋食としてカレーのほかにオムレツやカツレツなどもレストランで食べられるようになりましたが、当時はいずれも大変に高価な料理でした。やがて、中村屋・資生堂パーラー・自由軒・精養軒など、洋食屋やカフェーなどでカレーは人気となり庶民の中にも浸透していきます。

その後、日清・日露戦争に突入した日本でもカレーの人気は衰えることがありませんでした。
海軍では、カレーを肉と野菜が取れるバランスの良い食事として採用、この頃に炒めた小麦粉を使ったカレールーを使う、いわゆる「日本風カレー」が完成したといわれています。
余談ですが、現在でも海上自衛隊では毎週金曜日をカレーの日と定めています。
日露戦争後、復員した兵士が全国にカレーを伝え、その味は日本各地の家庭の中へ広まっていきました。


「国民食」と呼ばれる日本のカレー

現在では、カレーはラーメンと並び「二大国民食」と呼ばれるほど、親しまれています。
これは、S&Bやハウス、エスビーなどといった食料品メーカーが、カレー粉や、即席カレーの素(いわゆるカレールー)を作り出したのが大きく影響しています。
ご家庭でも簡単に作れてたくさんの材料を一度に取れるだけでなく、ご飯が進むカレーはレストランや家庭、学校給食、社員食堂などで大変な人気を博しました。昭和57年の学校給食の献立ベストワンにカレーが選ばれ、その後今日に至るまで、カレーは子どもの大好きな献立のトップを飾っています。
いまや、日本人一人が一年に食べるカレーは66食といわれています。これからも日本で生まれた「カレー」の豊かな香りとスパイシーな味は、日本人の心と、食欲を刺激していくことでしょう。


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